内観法は、吉本伊信が「身調べ」という精神修養法をもとに考案した、自己の内面を観察する方法です。 一般社会での自己啓発や悩みの解決法として、心身医学領域での心理療法として、また企業研修や学校教育、矯正教育など幅広い分野に活用されています。 「身調べ」はもともと浄土真宗の一派に伝わる精神修養法でしたが、吉本伊信はその方法から宗教色を排除して、また広く誰にでもできるように簡便化を図りました。 そして、1968年には、現在のような内観三項目(「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」)が確立されました。 内観は、1週間、一定条件のもとで行うものを「集中内観」といい、日常生活の中で短時間ずつ行うものを「日常内観」といいます。 内観法は様々な目的に活用されていますが、特に疾病の治療として用いられる場合には「内観療法」とよばれます。